なぜ、嘘をつく子供になってしまったのだろうか。
なぜ、嘘をつく子供になってしまったのだろうか。保育園のうちの息子の同じクラスで、嘘をつく子供がいます。
ある日2人の男の子が喧嘩をしました。どうして喧嘩したのかを喧嘩をしたお互いに話を聞くと、食い違いが出て来たことがありました。A君はB君が手を出して来たからやめてほしいと言ったのに手を出して来たから、仕方なくやり返したといい、B君は何にもしていないのに手を出されたと言いました。どちらが正しいかわかりません。すると、実際に周りにいた人や他の友達がA君が正しいことを言って、B君が嘘をついてるよと証言してくれたことで真実がわかりました。そして、B君がA君に謝って、親もA君と親に謝って一件落着。
私はそこで子供はいつから嘘を覚えるのだろうかと疑問に思って考えて見た。
私にとって子供は純粋な心を持っていると思っていて、大人よりも優れていると思っている。
そこで、ます第一に、嘘をつくということはどうやって身についたのだろうかを考えてみた。
嘘をつくことを教える人はいない。すなわち、嘘をつくということは自分で習得したことということになる。
それは子供の状況と大人の判断とその対応によって嘘をつくことのメリットを気づかせてしまったのだろうと思う。トータルで考えてそれは大きなデメリットになるのだが、子供たちはそんなことは未熟で知りようがない。大人でさえ、目先のメリットを得たいがために嘘をつく有様なのだから。
例えば、やってはいけないことをやってしまった場合、大人がどうしてこんなことしたの!と躾ける。やった子供がごめんなさいと謝り、これはしてはいけないことだと判断する。
しかし、一方で、誰がやったかわからない状況で、誰がやったの?とみんなに順番に問いただした時である。
本当にやってない子供に言った場合、僕はやっていないと言って次の子供に問いただす。叱られない。その順番に、実際にやった子供に、誰がやったの?と尋ねると、今までの子供たちはやっていないと言ったから怒られなかったから、僕もやっていないといえば叱られないんだと思い、嘘をつく。これが嘘をつくことを覚えた瞬間だろう。
だから、嘘をつく子供は頭の回転が速いと言えば速いのだ。しかし、嘘は自分の信用を蝕んでいく。絶対にやってはならない行為である。まるで麻薬のような言い回し。
この状況で大人が心がけなければいけないことは、大人が躾ける時に怒らずに対応していれば、やってはいけないことを理解する人になるのだと思うし、正直に真実を伝える子供に育つのだろうと思う。
ここで怒ってしまったためにやってはいけないことをすると怒られると、躾の本質がズレて伝わってしまい、怒られた子供はやってはいけないことをすると怒られる、怒られることから逃れたい、どうすれば怒られないで済むかということを習得してしまうのである。
子供たちに一番育って欲しいことは、正直であることである。嘘という行為は知らなくても良い行為である。
これは大人が反省しなければいけないことであると思う。これを機に私も子供に怒らないように怒らないように心がけた。しかしながら、どうしても私もつい怒ってしまう。でも出来る限り怒らないようにしたいと結構堪えて、他の家庭に比べて子供に怒るということがかなり少ないと自負している。
これが功を奏したのか、子供の性格にも反映されて、嘘を付かない子供になっている。私が目指している正直に何事も話してくれる人になっている。親として、この上なく嬉しい。
そうなのだ。大人も子供も怒るとロクなことがないのだ。穏やかに人を許容できる大きな心を持った人間になれば、そこで育つ子供も小さな純粋な心のまま大きくなっていくのである。
と信じている。